(公社)愛知県築士会 名古屋北支部の総会を終えた。
今年度で支部長も4年目へ、最後の年です。
総会では、建築の領域から少し外れた方をお呼びして、話を聞くことにしている。
今年はアーティストのyoshi47さん ストリートアートと街について講演していただいた。
yoshi47さんは学生時代にアメリカへ、そこで起こった出来事を、実に1時間ちかく自分の経歴として紹介してくれた。
内容は日本では体験できないであろう、ブレイキングで怪我をしてアートにのめり込みのだが、お金はそんなに簡単に稼ぐことができない。そこで、バイクメッセンジャーの世界で食いつなぐが、そこは貧困とバイオレンスの世界だった。
でも、そんな暮らしの中で、徐々にアート作品が認めら、アメリカンドリームのような名声も広がっていく。まさに実力社会の光と闇の話。
まるで映画のシーンを聞いているようだった。
常にダークサイドの縁に居たyoshi47さん 落ちてもおかしくないが、彼には強い意志と強い希望があった。
その希望はアート
ストリートアートを通して、光の指す方向へ向かって行くことになる。
グラフィティ(落書き)からアートへの歴史を話してくれた。
落書きは伝えるためにそこに書かれ、それは、いつまでも残らない、いつか消えてしまうからこそアートへとなったのだと気づく。
アート=希望→消える→描き続ける→希望
常に希望が回ってくる。
建築の作品も似ていると思う。建築が出来上がり、人が暮らして、建築と一体となって、良い建築となります。しかし、特に住宅のような建築は、住む人が手を加える操作があって、初めて持続的な暮らしができると思っています。
そんな余白を持ちながら使われる建築は、最初の建築家の意志は少しづつ失われてもいいと感じてる。グラフィティとは思っていないが、ストリートアートのように哲学がある建築であればそれも可能ではないでしょうか。
大阪の西成地区ではストリートアート(ウォールアート)を使って街を安全に元気に変えようとしている。大きなスケールの希望=アートは街を変えるインパクトを持っている。
身近な文化的なモノが暮らしの潤いでありそれはみんなの「希望」なんだと思う。
※画像はポートランドの作品 (画像提供はyoshi47)